畑を歩くと、一目で“強いブロッコリー”はわかる。
外葉が厚く、色が深く、葉脈の一本一本に力が宿っている株。
葉が自立し、横に倒れず、まるで地面から生命力が湧き上がるような姿だ。

反対に弱った株は、葉が薄く光が透けるほど淡い。
少しの乾燥や強光で葉がぐったりし、花蕾への栄養も安定して回らない。
葉の厚さと色の深さは、ブロッコリーの生命力そのもの。
では、この“強い葉”をどう育てるのか。
近年、国内外の研究で注目されている答えのひとつが、
ケイ素(シリカ) だった。
■ 葉が厚くなると、ブロッコリーは一気に強くなる
葉の厚みは見た目の話ではない。
構造そのものが生育全体を左右する。
厚い葉は、
- 蒸散が安定し、温度調整がうまい
- 強光で細胞が壊れにくい
- 水分を落ち着いて保持する
- 表皮がしっかりし、乾燥に強い
日本のアブラナ科研究では、
「細胞壁が厚い外葉をもつ株は光合成が安定し、花蕾の肥大も揃う」
と報告されている。
つまり、
葉の厚さは “生命力のバロメーター” だ。
そして、この細胞壁を強くする中心的な役割を担うのがケイ素である。
■ ケイ素は細胞壁を補強し、“分厚い強い葉”をつくる
IJMS をはじめとする多くの研究では、
ケイ素が細胞壁に沈着してセルロースやペクチン層を外側から補強する
という作用が明確に報告されている。
細胞壁が補強されると、
- 葉表面が厚くなる
- 質感がしっかりし、色が濃くなる
- 強光・温度差で壊れにくくなる
- 蒸散(植物の冷却機能)が安定する
- 葉が倒れず “自立した外葉” になる
ブロッコリーは光合成量がそのまま花蕾サイズに直結するため、
葉が強いほど株全体の生命力が底上げされる。
■ 葉色が深くなる理由は“クロロフィルの守られ方”にあった
葉色=クロロフィル量であり、光合成の力そのものだ。
ところがブロッコリーは高温・強光でクロロフィルが分解しやすく、
葉色が薄くなると光合成量も落ちてしまう。
海外の園芸研究(WUR・CSIRO)では、
ケイ素が細胞壁を補強することで、光ストレスによるクロロフィル分解を抑制する
ことが確認されている。
その結果、
- 葉色が濃く維持される
- 光合成が高いまま持続する
- 生育後半の花蕾の充実度に差が出る
葉色の濃さ=生命力の深さ というのは理にかなっている。

■ 根が元気に伸びると葉も厚くなる
葉の強さの裏側には、必ず“根”がいる。
USDA の根圏研究では、
根がストレスで弱ると葉の細胞壁成分(カルシウム等)が不足し、葉が薄くなる
と指摘されている。

ここで効くのが「もみ殻由来シリカ」の土壌効果だ。
日本の土壌物理研究で明らかなように、
もみ殻シリカは多孔質で土を団粒化し、
- 通気性アップ
- 水はけ&保水の両立
- 過湿による根の酸欠を防ぐ
という環境をつくる。
根が動き続ければ、
葉へ送られる栄養も安定。
自然と 葉が厚く、濃く、強くなる条件 が揃う。
■ “葉が強い年”は、花蕾も揃う年
葉が強い株は、
- 光合成が高い
- 栄養転流が安定する
- 温度差でバテない
- 風や雨で傷みにくい
その結果、
大きく揃った花蕾が育つ。
ケイ素を使った圃場で、
「生育後半の乱れが少ない」
「花蕾のサイズが揃う」
という声が多いのは、
まさにこの “葉の体力”が花蕾の揃いに直結している からだ。
■ 農家が気付き始めた“葉が変わると畑が変わる”という事実
ケイ素を導入した農家が語る実感は驚くほど似ている。
- 「葉が厚く、強風でも破れない」
- 「強光の日でも葉がバテない」
- 「葉色が濃くて、光合成の力が違う」
- 「全体の生育リズムが揃う」
- 「花蕾が均一になって収穫がラク」
どれも、
細胞壁・根・土がケイ素で同時に整ったときにだけ起きる現象だ。
葉が強い圃場は、全体の生育が落ち着き、
ブロッコリーは最後まで“ぶれずに育つ”。
■ 最後に
ブロッコリーの葉の厚さや色の深さは、
見た目ではなく生命力そのものを映す指標だ。
ケイ素は、
- 細胞壁を補強する
- クロロフィルを守る
- 根の働きを支える
- 団粒化で土の呼吸を整える
という複数作用で“自立した強い葉”を育てる。
その結果、
花蕾の揃い・収量・安定性が大きく向上する。
葉が変われば、ブロッコリーは変わる。
その変化を静かに後押しするのが、
自然素材の ケイ素(シリカ) である。

